骨肉腫の確定診断まで3ヶ月 思ったこと

骨肉腫の確定診断まで3ヶ月かかったことについて、当時リアルタイムで僕が感じていたことです。あくまで個人的な大学生の感想なので、温かい目でご覧ください。当時、思ったことをそのまま書いているので気分を害してしまったら申し訳ありません。

痛みの発症から、確定診断までの流れについては以下の記事にまとめています。まずはそちらの記事をご覧ください。

病気について相談できる友がいたこと

元々僕は、以下の自己紹介の記事でも書いたとおり、癌の早期発見の研究をしていることもあって、一般の人よりは病気についての知識が少々ありました。もちろん、同じ大学の医学科生と比べると天と地ほどの差はありますが、、、。

さらに、医学生に仲のいい友達がいたので、肩に痛みが生じてからはちょくちょくと相談していました。彼が同大学の医学生の中でもかなり秀才なこともあり、色々教えてもらえたので大変勉強になりました。もちろん痛みが出たら、まずは病院に行くのが一番です!!。

初めての痛み、、、ワクチンのせいかな?

初めて右肩に痛みが出た2021年12月、ワクチン接種3回目が目前に迫っていました。僕は1回目と2回目を右肩に打っており(なんとなく右肩にしました)、3回目もどっちの肩でもいいかぁなんて考えていました。しかし、ちょうど1、2回目のワクチンを打った部分に痛みが出てきたこと、また、3回目のワクチンが迫っていたこともあり、この痛みはワクチンによる後遺症なのではないか?と考えるようになりました。

そして、その痛みが治まることはなく、3回目のワクチンは左肩に打ちました。それからというもの、同じように1、2回目のワクチンを同じ側の肩に打った人を探しましたがなかなかいませんでした。ほとんどの人が交互に打っていたようです。

時々、同じ側の肩にワクチンを打った人を見つけては「肩痛くない?」と聞いていましたが、同じような痛みを抱える人は僕の周りにはいませんでした。この時、痛みの原因がわからなかった僕は何かにすがりたかったこともあり、ひとまずワクチンのせいにすることにしました

大理石病、、、石灰沈着性腱板炎、、、本当か??

それから1ヶ月が経ち、整形外科でレントゲンを撮影したところ、大理石病という診断を受けました。大理石病は遺伝生疾患の1つでもあるので、例の医学生にこのことを相談したところ、「生まれつきならまだしも、後天性なのはどうかなあ?俺らにはわからんなぁ。」という結論に至りました。

その数日後、CT検査で石灰沈着性腱板炎の診断を受けた後、再び結果を報告したところ、「50〜60代の女性に多い病気なのにねぇ、年齢的にも性別的にも考えにくいね。」という結論に至りましたが、僕たちは整形外科の専門家ではないし、胃腸薬を飲み続ければ石灰化は無くなると医者に聞いていたので、まあレアなケースもあるだろうということで受け入れました。

大理石病と石灰沈着性腱板炎をそれぞれ診断された際、医者に「この年齢で見つかるなんて珍しいねえ」と言われていたこともあり、その場ではレアなケースに当てはまったんだなと納得するしかありませんでした

レントゲンとCT検査の伏線回収

その後、MRI検査で骨肉腫疑いありとなった時、彼はとても親身に話を聞いてくれました。僕もその時は少しだけ上の空の部分もあったので、彼には本当に感謝しています。また、そこで初めて彼から「リ・フラウメニ症候群の可能性もゼロではないから主治医の先生に確認してね」という遺伝性疾患の可能性の話を聞きました。

後に地元のがんセンターでリ・フラウメニ症候群についての話を主治医の先生からされるのですが、この時ばかりは「あいつなんでも知ってんな」と感嘆しました。結局、リ・フラウメニ症候群のリスク群に当てはまらなかったため、遺伝子検査は受けませんでした

そして、地元のがんセンターにおいて生検で確定診断された時、これまでのレントゲンとCT検査の結果が1つにつながりました。肩のレントゲンで骨の一部が真っ白だったこと、CT検査で石灰化のようなものがみられたこと、この2つは骨肉腫によって引き起こされたものだとわかりました。

MRI検査を最初に受けていればなあ

本音を言うと、最初のレントゲンの時点でCT検査に加えてMRI検査も同時にオーダーされていたら、、、、。CT検査ではなくMRI検査をオーダーされていたら、、、、。もっと早期に、もっと初期段階で発見することが可能だったかもしれません。CTとMRIでは得意とする分野が全然違いますからね。

しかし、骨肉腫は希少がんと呼ばれるくらい発生頻度が低いのも事実ですし、骨肉腫の発症年齢が10代に多いことから、僕の年齢的にも宮城の整形外科の先生は骨肉腫の可能性を低く考えていたのかなぁと思います。症状が出てからは病院にもちゃんと通っていたので、早期に発見できなかったことについては悔しいと言えば悔しいですが、文句を言っても結果が変わるわけでもないので、グッと堪えることにしています。

こんな言い方はアレですが、病気を早期に発見できるかどうかは運も大きく絡んでいるなあと思いました。どれだけ良い先生であっても絶対はありませんし、年齢や性別から初期段階で特定の病気を候補の中から除外してしまうこともあるかもしれません。それでも私たちのような一般人は医者を信じてついて行くしかありません

それでは私達にできることは何もないのでしょうか。個人的な意見ですが、気になったことは躊躇わずに全部先生に聞くこと。気になる症状は全部言うこと。今の時代は病気のことを調べればたくさんの情報が出てきます。先生に任せきりにするのではなく積極的に治療に参加すること。これらの積み重ねがきっとより良い医療につながると思います。全て理想論かもしれませんが、それくらいしか私達にできることはないのかもしれません。

結局ワクチンは関係ないのか

実は宮城の整形外科、宮城県がんセンター、地元のがんセンター、全てで念の為、「ワクチンのせいですかね?」と先生に聞きましたが、「ワクチンは関係ないと思うよ。」と言われました。

世の中にはたくさんの病気があります。日々の生活週間の結果によって引き起こされるものや、タバコや飲酒によって罹患リスクが高くなる癌腫もあります。ですが、骨肉腫は違います。一部、遺伝的な要因も考えられていますが、いまだにはっきりとした原因はわかっていません

そんな中で僕はどこかにはっきりとした原因が欲しかったんだと思います。ワクチンのせいではないことは途中からうすうす分かっていましたが、ワクチンのせいにすることで、やりようのない苛立ちを少しでも解消したかったんだと思います。

医学科の彼とのその後、、、

僕は今でも彼と定期的に副作用や症状について連絡をしています。そして、いつも思うのは『彼にはいい医者になってほしい』ということ。僕は癌になってからは彼に、「俺は叶わなかったけど、医者になったら早期発見頼むよ。患者の不安がなくなるくらい徹底的に検査してあげて。」といつも言っています。

僕が彼から得るものは僕の脳では溢れるくらいに沢山ありますが、彼も学生時代に僕のようながん患者と生で接することで、彼の医者人生に良い影響があることを願っています。

よければコメントお願いします!!

  1. 匿名 より:

    寝る時も痛くて寝れないほど痛みはだんだん強くなってきましたか?

    • たま たま より:

      コメントありがとうございます。
      体調を崩していたため、返信が遅くなってしまい申し訳ありません。
      当初は痛みがあっても、睡魔には勝てずなんだかんだ寝ることは出来ました。
      日々痛みが強くなるにつれて、病院で処方された痛み止めを飲むようになると、夜食後から明け方までは痛み止めのおかげで眠ることは出来ました。
      しかし、朝になると薬の効果が切れるのか眠りが浅くなるのか、毎朝痛みで起きるようになっていました。
      なので、薬のおかげで痛みで全く眠れない日が続くということはなかったです。

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